宮本宙也さん「文鳥」の折り図を描いた


そろそろ発行される『折紙探偵団』114号に掲載の「文鳥」の折り図を描いた。「人の折り図じゃなくて、さっさと自分の本の折り図を描きなさい」という編集長のおとがめのすき間をかいくぐり(汗)、こちらから提案して描かせてもらったものだ。


折り工程は、作者本人がコンベンションの講習のために考えたものがすでにあったのだけど、何回か相談して、結果としては8割がたぼくが構成し直したものになっている。主に作図上の手間を考えての判断であって、ささみさんの工程もよく考えられた面白いものだったことは強調しておく。


今回ぼくから企画を出したのには、「ちょっとささみさんの研究でもしてみるか」というような動機もあった。折り図化という作業は、とにかくその作品を良いところも悪いところも含めて理解する作業に他ならなくて、だから人の作品の折り図を描くと、それは自分に無かったセンスなどに気づくきっかけになったりする。うっかりすると、折り図を描き終えるころには自分が創作したかのような錯覚を覚えるようになることもある(笑)。
ささみさんは最近いろいろな作風に手を伸ばしているから、「文鳥」で見えるのはその一面に過ぎないだろうし、どちらかといえばぼくが理解しやすい面を持った作品だったと思うけど*1、それでも個人的に「ふむふむ」となるところがあって勉強になった。

*1:頭部の構造などは、ぼくが見つけたかったなあ!と悔しくなるくらい