折り工程は著作物か
- 「折り工程(折り手順)と著作権」(折山紙太郎の日記)
- 「折り工程は著作物か」(blog.鶯梭庵)
先のエントリに対していただいたレスポンス。
私が気になるのは、「折り工程(折り手順)が著作物だと認められたら、今までと何が変わるのだろうか?」ということです。
(折山さん)
いや、話は逆で「折り工程(折り手順)が著作物だと認められ“なかった”ら、今までと何が変わるのだろうか?」という話です。羽鳥さんが「折り工程=アイディアであり、ゆえに著作物ではない」という見解を出されていたことへのレスですから。
現状でも、折図は著作物と認められていて、保護可能です。折り工程(折り手順)を記録した動画も、著作物として保護されます。それで十分ではないでしょうか。
(折山さん)
折り図をそのまま書き写されたりすることに対しては、複製権の侵害として対応できるでしょう。けれど、折り工程は、折り図や動画に固定しない形でも利用できる、という問題があります。
例えば、折り紙講習がそうだし、動画を0から撮り直す場合などは複製とはみなされない可能性もあります*1。折り図でも、同じ折り工程を、違う図・説明方法で書き換えることが可能です。
もちろん、そのような時に「折り紙作品」までさかのぼって権利を確保する方法はあって、そっちの方が確実だろうなとは思いますけど、それだけだと対処しきれないケースもあるような気がします。
とは言え、羽鳥さんのエントリを読んでいろいろ考える内に悩んできました。
ぶっちゃけなんか分が悪いような気もしてきたのだけど(笑)、それでも食い下がってみると、紙の動き方や順番で感情を表しているとは本当に言えないでしょうか。先のエントリでは編集著作物という解釈を書いてみましたが、ダンスの振り付けのようなものというふうにも考えられないかな*2。そうすると折り紙作品の位置づけがややこしくなってきて苦しいか。感覚的にはまさにそういう感じなんですが。