折りの楽しさパート4

nhさんの新しい記事への返事はひとまず後にして*1、あれから思いついたことを書く。



前回「折りの心地よさ」についてあれこれ書いたけど、「座屈感」と「指の運動」にフラットに分けてしまった方がすっきりするような気がしてきた。それで、nhさんや羽鳥さんの記事内容も取り入れつつまとめなおしたものが次の図だ。

図のキレイさによる錯覚も手伝ってるかもしれないが、最初の記事に比べればだいぶ整頓されたような気がする。以下は各項目の解説。

上2段と「手触り」についてすでに説明しているので省略して、「紙の面白さ」に相当する項目(「紙の個性」)を加えた。「紙の個性」とは「紙の種類による折り心地の違い(に関する知識)」だ。具体的に言えば「普通紙で折るときとホイル紙で折るときは面白さが違う」その楽しさ。

そして前述したように「折りの心地よさ」を、「座屈感」と、指の運動=「運指感」に分けた*2。前回の説明の繰り返しめくが、「座屈感」は「紙を押しつぶすときに感じる心地よさ」で、「運指感」は「指を動かして紙を思いどおりに操る心地よさ」。

「折りの面白さ」もひとつ増やして3つにした。「技法の個性」は使っている技法それ自体の面白さや、組み合わせの妙。「形の変化」は各工程や全行程における変化。最後の「達成感」は作品を完成させる面白さで、羽鳥さんの意見を取り入れた。
図の下の方には、各要素と「折り手の技量」「折り手の知識」「作品のデザイン(造形)」「作品の折り工程」との関連性を線で繋いで表してみた。線が細いのは関連性が少ないということ。


さて、分析自体が目的になりかけている気もするが、この図が一体何かの役に立つのか。ひとつ考えられるのは、折り工程を構成するときに、それぞれの楽しさをどういうバランスで配合するかを考えるのに示唆を与えてくれるかもしれない。また、自分の好みを考えたり、作品の評価をするときに頭の隅に置いてもいいかもしれない。

*1:というか関西コンベンションでしゃべることになりそう

*2:また適当な造語を…