少女J……16「Girls-BP #01」の4

4)パッキング

足は新しいアイデアも特になかったので、「隻腕〜」のまま、3倍幅パターンカカトを加えたパーツを使い回すことにした。腕も、とりあえず前回のを使い回せばいいか。
と、パーツ的には出揃ってきたのでこの辺で正方形へのはめ込みを検討してみることにする。


ORIPAで書き留めていた各パーツの展開図のスクリーンショットを撮り、それを製図ソフト(FreeHand)に読み込む。グリッドにスナップを効かせて、同じ縮尺にした各画像を並べ、あーでもないこーでもないといじっていく。
上記の作業は、蛇腹に慣れている人なら「方眼紙に手書き」で済ませてる人も多いだろうけど、アンドゥ・リドゥが手早くできる便利さからこの方法に行き着いている。


以下は、改めて描いた略図で順を追って見ていこう。
まずはとにかく頭部+頸部+胸部が決定してるのでそれを置く。そして前回の腕を隣に置く。
パーツを配置するときには、目黒さんのいう「等高数」を合わせる*1。おおざっぱに言えば、パーツ同士の「蛇腹の山谷」を揃えるように配置する。じゃないと畳めないので。各パーツを考える時点で、使用マスを偶数でまとめとくとか、このパーツはマス1つ増減させても問題ないとか考えておくと、このときに都合がよかったりする。ただ、イレギュラーな事態が発生していつもうまく行くとは限らない。



これで44等分。分かっていたことだが、腕の下〜胸の横が大量に余領域として空く。「隻腕〜」では肋骨を作ったり、背中を閉じるのに使ったりしたが、今回もカドなり面なりを出して背中の穴を塞いだり臀部を作れるかな、とこの時点ではアバウトに考えておく。それを詰めるのは全体を折る段階だ。

A-2のように腕の配置を上下させることによって、この領域は多少潰したりもできるけど、腕が厚くなるより胴体に厚みが来た方が良いかもしれない。


Bのように指を折り出す領域を縦長にすると40等分になる。これも候補になりそうか? Cのように5本指を出すと36等分だが、ここまで行くと明らかに縦の長さが足りない(足まで入れると正方形にならない)のでダメ。
せっかく考えた指の折り方なんだからなるべくそのまま使いたいのはやまやまだが、造形的な優先順位としては低いから、こういう部分で調整を利かせられるわけだ。この辺の考え方は、nhさんが以前次のように書いている。

あそこ(折紙探偵団の記事)でいっているパーツというのはもっとフレキシブル、流動的なものです。手のパーツなら、「指五つのカドがさきっちょについてる長いカド」みたいなもんです。それが、全体的配置の中で、他との兼ね合いから具体的な形が決まっていく過程が仮説形成的なんですね。「ここがこうだとあそこがこう」みたいな。
http://sakamata102.blog93.fc2.com/blog-entry-166.html



さらに足まで入れてみようと配置してみたら、40等分では胴の長さが足りなくなると判明。縦方向にどこかを削らないとこれは無理だ。


最初の44等分では無事に収まった。横方向に8マス分空いたが、ここはあらかじめアイデアがあって、股間部分のカドは長く出して造形に当てようと考えていたのでちょうどいい。「隻腕〜」では紙の余裕がなく、おざなりになっていたのは反省点だった。足の間の8マス分で足りなければ等分数を増やす方向で考え直す必要が出てくるが、おそらく大丈夫だろう。
というわけで44等分でほぼ決定し、次は下腹の未決定部分を別紙で折って詰めることにした。


つづく!

*1:http://www42.tok2.com/home/tmeguro77/cgi-bin/clip_old/clip.cgi:[675] ジャバラ系折線構成のための折紙設計システム(17)