「偶然性」に関するメモ
後半身から作る・その2の「おまけ」に書いた部分に反応いただきました。
- 「なぜ偶然性を求めるのか」(折れ日記)
- 「雑記帳:2006.10.2」(小春苑裏庭)
- 「折り紙スケッチ」(ささみストリート)
「おまけ」では、ささみさんが抱えている悩みとも通じる、ネガティブな見方のみを強調してしまったけれど、タトさん・渡辺さんが書いているとおり、紙との対話によって作者の想像よりも素晴らしいものが見つかることは当然あって、だからこそ偶然性を求めるような作り方を選ぶわけですね。
折るという行為が持つ双方向性には独得の優秀さがあると言っていいと思いますが、ではそれがどのように創作上で現れてくるのか? または、双方向性のどの部分に期待しているのか? これって創作者によって様々違うと思います。
西川さんがクローズアップの最後で書いていた「設計技術と設計思想」という話とも重なってきます。どんなインタラクションが期待できて、その上でどう偶然をコントロールできるのか。いろんな創作法をこのような視点で捉えてみても面白いですね。
とっちらかってますが、関連して考えたことを以下に箇条書きでまとめておきます。
- 偶然性
- 数打ちゃ当たる方式
- 作者の(元々の)意図と違うものができる
- 作者の想像を超えた(良い)ものができる
- まるでまぐれ
- 意図的/非意図的
- 予測可能/予測不可能
- 折りのボキャブラリ(知識)の多寡の影響
- 多様性の発生メカニズム
- 前川紙(22.5度・15度‥‥)
- ボックスプリーツ・蛇腹
- 領域配置
- ぐらい折り
- 用紙形
- 切り込み
- 紙の素材としての物理的性質
- 限定のメカニズム
- きっちり折り
- 前川紙(22.5度・15度‥‥)
- 折りやすさ
- 用紙形
- 見立て
- 基本形以前と以降
- 構造と造形
- 作者として
- 偶然を期待して作ると良いものができる
- 偶然がやってこないと創作できない
- 偶然できるという過程こそが面白い
- 偶然性によって作者性を中和したい
- 創作の効率性