オオカミ創作の記録
- 取り掛かったのは今月5日ごろ。
- 最初は熊を作ろうとしていた。
- 構造を足したり回転させたりしているうちに辺の5等分という基本カド配置を得て、5等分というところの面白さゆえでその配置から動けなくなってしまった。
- しかし熊はどうもその配置からは折るのは難しいということが分かり、ここで一気に煮詰まる。しばらくぐだぐだと思い悩む。
- その後、北條さんに途中形を見てもらったりして、なぜか人物の見立てになったりしてそれはなかなかヘンテコで面白かったのだが、やはりちょっと違う気がしたため、しぶとく動物路線で使い道を考えた。
- この配置は必然的に尻尾が短くなるが、尻尾が短い動物で基本形の後ろ足の出方に合致するのがなかなかいない。なんかいないか、と考えていたらハイエナが頭に浮かんだ。
- 資料なしでとりあえずでっちあげる。それらしくできた‥‥と最初は思った。
- その後資料を見る。ハイエナには3種類いて有名なのはブチハイエナとシマハイエナのようだが、これがまた全然雰囲気が違うのだった。たてがみが立派なのはシマハイエナだが、同時に耳がでかい。でもって、作ったやつは耳が小さくてよろしくないことが判明。
- とりあえず、シマハイエナのイメージで背中のたてがみをさらにまとめてみる。加えて胴体に線を入れてシマのイメージとハイエナのヨゴレなイメージを表現してみた。どっちもうまく行ったと思う。
- しかしここまで発展させたはいいが、懸案の耳が小さい点はやっぱりダメだろうという結論に。というわけで没。
- そもそも勢いで作ってはみたが、ハイエナというテーマはあまり折りたくないテーマだなと。ハイエナとハイエナ好きの人には悪いけど。
- ふと、胴体を折り込んでみたらオオカミに転用できそうな気がした。
- しかしオオカミのたてがみは背中というよりは胸元なのだ。以前オオカミを作ろうとしていた時の主要モチーフも「胸元の毛を表現する」ことだった。しかし今作っているこのカド配置では実現は無理。
- という感じでロウテンションになっていくばかり。さっさと没にすればよいものを「ここまで作ったのに勿体ない」という気持ちのため踏み切れない。このあたりの覚悟のなさはどうか。
- オオカミに変更するにあたって、もうひとつ問題があった。尻尾が短いのだ。なんとかごまかしてみたら、構造が一気につまらないものに。
- このまま作り続けることに一抹の罪悪感を感じ始めたとき、ふと顔が立体的に決まる折りを発見する(耳の後ろのところ)。その瞬間、この作品はできあがってしまった。
- 創作していて、なんというか作品が自立する瞬間というのがたまにある。不満な部分を多く持ちつつも、ひとつの折りによって作品にある整合性が現れるというか、そういう瞬間。むろんそれまでの葛藤が消えるわけではないけど、なにか作品自体に慰められるかのような気持ちになるのはおかしな話だ。
- 「これもオオカミでいいんじゃないの?」ん、まあそんな感じ。
- でも、こういう作品の方が後になってかえって好きになったりすることが多かったりして、分からないものだ。この作品がどうかは分からないけど、折り図描き終わる頃にはきっと愛着はそれなりに湧いているに違いない。