elephanthideとザンダースベラム

 外国人の折った作品を見ていると、よく使われている紙に「elephanthide」(エレファントハイド、意味は「象の皮革」か)という紙がある。でも、この名の紙は日本の紙販売店では見つからない。

 竹尾や伊東屋に通うようになって少し経った頃に「ザンダースベラム」というelephanthideによく似ている紙があることに気がついた。似ているというか、ほとんど同じ紙のように見えた。買って折ってみると折り心地がとてもしっとりとしていて、テクスチャも高級感があり*1、すぐにお気に入りになった。今でもみみずくを折るときはこの紙と決めている。

 このザンダースベラムとelephanthideの関係についてずっと気になっていたのだけど、elephanthideを(展示作品などで見た事はあれど)実際に折ったことはないし、情報をお持ちの方にも出会えなかったので結局分からないままだった。


 以上が前置きなんだけど、コンベンションでJoseph Wuさんとお話していた時、そういえばWuさんはelephanthideを愛用してたっけと思い出して、持っていたザンダースベラムをお見せして上の疑問を聞いてみた。

 するとザンダースというのはドイツにある紙のメーカーの名前であり、まさにelephanthideはザンダースの紙だという。つまり、やはりこれらの紙は同じものなのだった。検索したらサイトもちゃんと見つかった。

 ただ、ザンダースベラムがelephanthideを輸入したものなのか、それとも製法のライセンスかなんかを取って国内で製造されてるものなのか、その辺はよく分からない。ザンダースベラムは5色しかないけど、elephanthideは上のサイトを見ると16色もあるようだし、どうなっているんだろうか。

 しかし普段何気なく折っている紙も、どこの企業が作っているのかとか、いつごろ開発されたのかとかはほとんど気にしてないものだ。少しその辺の知識もつけたくなってきた。

*1:実際全紙大で600〜700円もする