辻仁成『幸福な結末』

 「小心者の高校生です。」経由で知り、本屋で折り紙の描写の部分だけ拾い読みしてきた。折り紙は、ちょろっと登場とかでなく、物語全体を貫くガジェットとして使われてたので、折り紙者は普通に最初から読んだ方が楽しめそう。
 外国が舞台のためか作品中では「オリガミ」と表記されていた。メインに登場する作品は折り鶴と千羽鶴で、後はただ作品名の羅列として、籠・箱・風船・かぶと・花・やっこ・手裏剣・魚・かえる。他には、折り方を覚えることを、「オリガミの精神を持って帰る」と表現する、ちょっとキザな台詞も。
 ただ、折り紙全体に対して日本特有の文化というような書き方をされてたのは少々いただけなかった。Amazonのレビューを見ると、映画化の予定があるらしい。