北條さんの「暫」修復について・その3

 実物を見ての羽鳥さんの感想。

写真で見るよりもずっと折り紙らしさが残っていた。細かいところもつぶれていないし、がちがちに固まっているわけでもない。確かに紙の質感は変わってしまっているが、別の作品に生まれ変わったと考えることができるだろう。

 別の方からも「すごく手間がかかっている」との感想を伺っている。うう、ぼくもはやく見てみたいものだ。

 ‥‥などと書いているうち、北條さんからサイトに修復に関する文章を追加したとのお知らせを頂き、早速見に行く。

 とても明快な解説で、読んだだけでもう納得しました。というか、これを予め読んでいれば、こんな気を揉むこともなかったのに(笑)。「現行バージョンを改めて折るつもりがないこと」と「いっそ別物にしてしまう」ことが、ぼくの予想外だったわけだ。
 それにしても、やっぱり深い思考/試行が背後にあったことを知り、そりゃそうだよなと思いつつ、北條さんの意図を汲み取るまで考えが到らなかった自分が恥ずかしくもある。ぼく自身のスタンスはまた違う方向ではあるけれど、北條さんの「覚悟」は支持する次第。