北條さんの「暫」修復について

2004/09/25追記
部分的にウェットフォールディングで形状の崩れを修正し(写真1〜6番目)、コーティング塗装をおこなった(写真7〜8番目)。
http://www11.ocn.ne.jp/~origami/shasin/shibaraku/shiba1.htm

 思わず写真を見て「ええええっ」とのけぞった。まさか「修復」がこのようなかたちを採るとは思ってもみなかったからだ。失礼な物言いかもしれないけど、このコーティングには正直首をひねってしまった。

 今度お会いしたときに北條さんに少し問い詰めてみたいくらいだけれど(笑)、コーティングという手段は、北條さんが重要視している「紙や折り目の“空間”感」を失わせるものなのではないだろうか。塗剤が紙のすき間に入り込んでしまうからだ。実物を見ていないので細かいところは分からないけれど、写真を見る限りではコルキーの表面のエンボスがすっかりテカテカになっているようだし‥‥うーん。

 改めて、折り紙作品の保存ということの難しさを思う。今回の処理も「長期保存」を考えての、ある意味苦渋の選択なのだろうか? それとも何か他に積極的な意味合いがあるのだろうか? やっぱりご本人に直接伺ってみたいなあ。


 宮島さんは肯定的な評価をしているみたい。Joiselさんの影響はやっぱりあるのかしら。