ルールの起源

 伝言板での前川さんのコメントから。

ばらで集めた大量の折鶴をまとめやすくするという技術的な条件からくるルールだったのが、理由の記述がないため、一般的なルールとしてひとり歩きしはじめたということみたい。


 そして、先日貼った高井さんのMembers' BBS00076の書き込みから

皆さんもご存知のように折り鶴は、首を折るところまでは誰が折っても同じ形になります。千羽鶴のように体の中心に糸を通す場合、折り手ごとに形が違っては困るので、首は折らないようにという指示が出のでは。
そこから、巡り巡って「正しい折り鶴は・・・」という話ができあがっていったのかもしれません。


 これらは、ルールの起源の推理としてとてもうなずける話。


 この風習は、「ひとりで千羽折る」のではなくて、「何人かで(たとえばクラス全員でとかで)折る」ところから発生したと考えるのが自然だ。
 糸を通すときに千羽鶴の向きをそろえる作業は手間がかかる。そこで、首を折らない状態でまとめて、糸を通した後に一気に首を折った方が効率がよい、という話になるんだろう。千羽鶴を作るのに「効率」とは、なにか不似合いな思考のような気もするけど、とにかく、こういう方法で作るのは今現在も行われているに違いない。


 それが、いつの間にかおかしなルールとして独り歩きするようになってしまったのは、糸でまとめる作業以降に関わらない人の方が多数だった、ということも要因だろうが、それにしてもそこには「首は折らなくてもいい」とする判断がなくてはならない。
 この誤解されたルールが、それに対して疑問を呈する人が現れないまま、(高井さんの書き込み日付から考えるに少なくとも10年ほどの昔から)今なお生き残っているわけだ。


 以下は次回に。