ドーナツ型の箱を折る


▲みずすましさんが書かれているように、普通に折るとドーナツの中心側の壁にヒダが飛び出す


▲ということはここが切れていればヒダを平らに倒すことができる。


▲切り込みの入った構造と言ったらこう。


▲問題は後ろに飛び出る内部カドだが、これをつぶす。



▲ちょびっとはみ出てしまうようだが、無理矢理つぶせば分からないレベル。


▲<図A>展開図ではこう。ピンクで塗った三角の面が、はみ出て正確には干渉してしまう部分。
真ん中のカドが小さければはみ出る部分も小さくできるので、段沈め折りをすれば良い。裏側に行く部分の干渉はスプレッドシンクで解消する。


▲<図B>段沈めの幅を最大値でやると鶴の背中に鶴が入った折り線になる。これを無限に繰り返せば干渉部分は無くなる。無限に繰り返せば。
と言っても1回やるだけで、はみ出る面積は3%程度と急激に減少するから、大抵の場合それで十二分のはずだ。そもそも元のままでも紙の厚みと伸びでほとんど問題ないレベルと思われる。


▲凹凸を反転すると、はみ出た部分が今度は無理矢理押し込められる格好になるが、こちらも実際の紙では問題なく折れる。
残ったヒラヒラのヒダはクローズドシンクすれば隠れるので、これで箱の表裏ができた。理屈の上ではもう折れたも同然だが……。


▲1つの折れ曲がり部分を構成する箱の面を適当に配置。


▲それを6つ分とのりしろを足す(正方形にはなっていない)。展開図は完成。
しかしこれをマトモに折れる気がしない。折り筋をつけるのが大変な上に絶対後半でぐちゃぐちゃになるやつだ……。









▲決心して実際に折ったらやはりぐちゃぐちゃになった。図Bの処理はしていないどころか図Aのようにきれいに折ってもいなくてただアバウトにつぶしただけ。
結論としては、折れることは折れるけど一枚で折る形状じゃなさそうだ(少なくとも本記事のやり方では)。