「チャウチャウ」

Chow Chow
ぼんやりと手慰みに折っていたときに見えた顔の見立てから作ったもの。
最初の瞬間は「これ完全にチャウチャウの顔だ!」と思えたのだけど、その後画像検索で調べていたらだんだん自信が無くなってきた。チャウチャウを飼っていて見慣れている人にはどう見えるのだろうか、などと思ったりする。一応、信頼できる折り紙者の人からはチャウチャウと言ってもらえたので全くの独りよがりでは無さそうではあるが、多分に「折り紙記号的」な造形という感じはしている。


厄介なことにこういう見立ては作品になるかならないかが0か1かなところがあって、改良できないかと対象に近づけるような折りを加えてみても、大抵はうまいことにはならない。あるいは、見立てのデザインのコア部分だけ取り出して構造から再構築してもっとリアルに寄せることは可能だろうが、そうなるともう別物になってしまう。


折り畳まれた部分を一折りすると、一気に顔の見立てが生まれるところなど、西川さんの「シンプルライオン」や前川さんの「日本猿」に近いテイストに思う。それらの作品は、胴体部分は、顔の見立てを強調するためにあっさりとした造形となっているが、本作でもそれを意識してまとめた。最初の作では足がもう少し短くなる折り方をしていたが、そのせいで小型犬っぽくなってしまうようで「ポメラニアンに見える」という声もあり、nhさんのアドバイスで胴体下部にフチを作る折り方に修正した。



展開図。左辺の折り込む部分は、耳に裏白が出ないために役立っている。左辺上下で三角に折り込む部分は、当初中割り折りにして後半身側のカドを差し込むことを考えたが、下手に留め折りにしない方が毛の感じが出るのでやめた。
折り出し比率はちょっとややこしい(6+3��2:4+3��2)。ReferenceFinderの近似解が使いやすそうだ。