折り紙ライトノベルを妄想する

『カミが与えた内心定理(ラビット・イアー)』より抜粋


「奴は何を発動させたんだ!?」
この轟音はただごとじゃない。世界の層(レイヤー)が歪んでいる。
「これはまさか……〈閉鎖陥没(クローズド・シンク)〉!?」
俺は間宮に向かって叫んだ。「まずいぞサトフミ! このままじゃ学園一帯が丸ごと“閉じ”ちまうぞ!」
もしそんなことになったら、俺たちがさんざん苦労して設置してきた“円領域(フラップ・エリア)”も全部パーだ。


俺の呼び掛けには応えず、ゆっくりと天を仰ぐ間宮。その口元には奇妙な笑みが宿っていた。
「ククク仕方ないな……できれば使いたくなかったんだけどな……。」
そう言うと、間宮は不意に詠唱を始めた。小柄な体躯が光の幾何学パターンに包まれていく。きらきらと輝くパターンが祈図(ダイアグラム)を形作るにつれ、俺は奴が何をしようとしているかを理解した。
「……お前、あれを使うつもりか!!」
確かに、あれなら今のこの状況を打破できるかもしれない。だが、層(レイヤー)はすでにLv100を超えている。ここで発動させるのはあまりにも危険過ぎる。
「サトフミ!!」
止めようとした俺の声は宙に空しく消え、間宮は詠唱を終えた……!


「〈完 全 展 開(アンフォールド・エブリシング)〉!!!!!」
ドゴォォ


※特定作品のパロディではなくて、学園異能もののイメージなのだけど、正直ラノベに疎いのであくまで勝手なイメージということで許してください。折り紙用語使ってるだけで折り紙の話じゃないじゃん、というツッコミも無しで。
もう1つ『ブラコンな妹がスパコンな折紙にハマッたようです。』っていうラブコメもののタイトルを考えたが、本文は考え始めて恥ずかしくなったので書いてないからねお兄ちゃん!