新作「カニ」

先週の折紙探偵団東京友の会の例会で作品発表した「魔女の面(改)」はまた後日に紹介するとして、その例会の帰りの電車内で(またか)ざっくり作ったカニをブラッシュアップしてみた。次号の『折紙探偵団マガジン』139号で折り図掲載されるJason Kuさんのカニを見てカニをまた試してみたくなったのだった。



まず展開図を先に。薄ピンクの原子が甲羅になる。
見てのとおり、カド配置としては定番と言えそうなものになっている。Brian Chanさんとか。Jason Kuさん大雅さんのだと足が完全に同一の点配置だ。というわけでやはりすでに似た作品がないか心配なので、もしご存知だったら教えてください。



カラペラピス15cmでの作例。造形的には結果としてイソガニ的な雰囲気になった。本当はサワガニを折りたくて、その場合甲羅の厚みを分厚く折りたいと数年来考えているんだけど、今回みたいな定番配置だとちょっと難しいみたいだ。
上で紹介した他作家の作品たちと見比べると、小松作品ならではの地味さを発揮していて苦笑いせざるを得ない。もう少しハサミが大きければ派手になりそうなのだが。


ハサミは展開図だと左右で異なるパターンになっているが、作例だと両手とも同じパターン(展開図右)で折っている。緑っぽい色の作例が展開図右側のパターンそのままを使い、茶色っぽい方はそれを沈め折りをしない段階から仕上げてある。展開図を見るとYパターンがハサミになりそうだが、実際は紙カドと青い点のセットがハサミになっている変化球的な仕上げ。

24cm普通用紙で折ったもの。


展開図で緑色の点は、3つが組み合わさってめちゃ分厚いカドを構成し、それが体の裏側に出る。それを口の辺りに折り出した袋折りの穴に差し込んでまとめる。このおかげで普通紙で折ってもまあまあ形状安定する。


試作とか。

5/20追記

ハサミの構造が間違っていたので、手直し。ちゃんと調べないとダメだなあ。


ハサミにも厚みが欲しくなるが、ちょっと構造的にどうしようもない。