少女J……その7(5本指)

蛇腹で5本指を折り出す方法について。



もっとも基本的なパターンで、実際よく使われているのはこれだろう。ノーマルなカドにプラスすること8層のヒダで5本指が得られる。全ての指が辺から出ていて加工もしやすい。しかしnhさんが記事に書いているとおり、追加した分のヒダが用紙内部まで食い込むので、ただでさえ不要領域ができやすい内部をさらに持て余しがちになるという欠点がある。



次によくあるのが、辺に沿ってヒダを追加するパターンだ。先のパターンの欠点は回避されるものの、4本の指が内部カドになり、腕全体もノーマルプラス16層とかなり厚くなってしまう。


先の記事で紹介されているnhさん作の長門有希の指は、両者の長所短所を考えた折衷案となる配置となっていて、今回ぼくもこの方法を採ることにした。さらなる試みとして、親指を1マスずらして作ることにした。


展開図から写真のように折り進め、神谷さんの「ウィザード」みたいな片側に沈める加工を加え、手の甲の造形も狙って仕上げてみた。もっとも、そのせいで腕の長さが1マス分短くなったので、+10層で作ったつもりが+14層になってしまった。他にある問題点としては、割れが親指側に来るので、全身を背割れで折ると向きが逆になってしまい、腕のどこかでねじらなければならない。



この写真は人差し指が紙のカドになるよう切り取って8等分から折ったもの(これくらいなら単体の作品としても成立するかも)。



前に考えた頭部パターンと今回の腕を32*32で一緒に折り出してみたのがこの写真。こう見るとちょっと手が大きめで、少女というテーマではちょっと使いにくいことが判明した。せっかくすっきりした見た目を得られてるのに残念だ。




しょうがないので、親指を離すのをやめる。結局あまりヒネリのない構造*1になってしまったが、カドの重なる順番をそろえてあるのでその後の整形がしやすいのがいいところ。+10層という厚みの少なさも良い。この手を使う方向で進める。

*1:nhさんの長門とは違う配置のようだが、nhさんや誰かがすでにこの配置を使っていてもおかしくない