「Weekend Japanology」放送を見た

 面白かった。出演者が皆すごい淡々としているところが逆に新鮮と言うか、折り紙を変に持ち上げようとか驚いてみせようというのが全く無くて、そこが良かった。


 ただ、羽鳥さんがブログに追記で書いていることと関連するが、折り紙を日本独自のものという捉え方をしなかった分、番組の構成としてはちょっと複雑だったかもしれない。つまり、どうジャパノロジーにするかという点で。
 結局それは、ヨーロッパのアーティスティックな潮流と、日本の数学的・パズル的折り紙という比較から、最後には「細かいこと好きな日本人」的パーソナリティ*1、みたいなオチでまとめられて、勿論それはある面では正しいんだけど、少し羽鳥さんの問題系が強調され気味だった気もした(笑)。
 こう考えると、吉澤以降の「創作折り紙」の世界では「折り紙=日本」という考えはほとんど無意味であって、すると「日本」という切り口でコンプレックス折り紙を紹介するのはそもそも無理なのでは、という話にもなりそうだが、そんなことを言ったらせっかくの企画が流れてしまうので、言うだけ野暮だろう。


 後は、羽鳥さん制作の伝承折り紙が見事で、あれはどんな紙を使ってるのかなと思ったのと、ぼくの「ライオン」と展開図を見たバラカンさんが、「(悪魔と比べて)かなりシンプルですね」と述べていたのが興味深かった。宮島さんの評を思い出したりなんかして、改めて腑に落ちたり。


はてなダイアリーキーワードを辿ってたら、羽鳥さんの大学時代のご友人が番組を見ていたのを発見→「美徳の不幸」。

〔31日追記〕感想があったので貼り。「パリポリ噺::japanology 折り紙

*1:もちろん番組ではそんな直接的な発言はないが